【ポケカ環境考察】アビスアイ環境1週間レビュー|ドラパルト一強は崩れるのか?

解説・考察

5月22日に発売された拡張パック「アビスアイ」から、ちょうど1週間が経ちました。

メガダークライexメガドリュウズex、メガシャンデラex、メガゼラオラexといった『Pokémon Legends Z-A』由来の新メガシンカ、そして話題のグッズ「ダークベル」など、環境を揺るがすカードが大量に投入されたわけですが——果たしてドラパルトex一強の構図は崩れたのか?

6月6日〜7日のPJCS2026(ポケモンジャパンチャンピオンシップス2026)を直前に控えたこのタイミングで、現時点でのシティリーグ集計データと注目デッキの動きを整理しておきます。


結論:ドラパルト一強は「ほぼ継続」、ただし二番手の顔ぶれは入れ替わり始めている

先に結論からまとめておきます。

ニンジャスピナー環境から続くドラパルトex一強の構図は、アビスアイ環境でもほぼそのまま継続しています。「アビスアイ」は強カードを多数生み出した一方で、既存のメインデッキの構築自体に革命的な変化は起きておらず、ベースはニンジャスピナー期からほぼ据え置き、というのが現状の感覚です。

ただし、Tier2以下の二番手争いには明確な動きがあります。カミツオロチexがTier2まで上がりメガドリュウズexダークベル採用ゾロアーク、ストリンダーバレットなどがドラパルトのメタとして急上昇中。さらにメガダークライexは「環境を壊すほどではないが、ハマれば一撃で試合を決める」一発系デッキとして独自ポジションを確立しつつあります。

PJCS2026を控えたメタゲームは、「ドラパルトに勝てる側を探す1週間」だったと言えます。


シティリーグ最新Tier表(2026年5月1週目集計)

シティリーグ108会場・1702デッキの入賞データをもとにしたTier分布は以下の通りです。

Tier1(環境の中心)

  • ドラパルトex — 478デッキ入賞/優勝44会場

Tier2(対抗馬)

  • カミツオロチex — 60デッキ入賞/優勝10会場

Tier3(メタ)

  • オリーヴァex
  • タケルライコex
  • メガルカリオex
  • ピッピポン/ガルーラバレット

ドラパルトの入賞数は依然として圧倒的で、優勝率も他を寄せつけません。一方でカミツオロチexは、ニンジャスピナー期の伸び悩みから一気に評価を上げ、シティリーグ優勝10会場という結果でTier2入り。「ドラパルト or カミツオロチ」を握る人が増えているのが今のアビスアイ環境の素直な姿です。


デッキ別レビュー

1. ドラパルトex:依然として環境の支配者

チャンピオンズリーグ 2026 愛知 マスターリーグ 優勝デッキを引用

ファントムダイブの「相手バトル+ベンチへの分散ダメージ」は、アビスアイ環境でも刺さりが変わっていません。マシマシラのダメカン操作や、特性カースドボムで打点を伸ばす動きも健在で、エネルギー要求の軽さ・進化ターンの即時攻撃性能は他の追随を許さないレベルです。

また、後述するメガドリュウズexを意識してほのお弱点を突けるバシャーモexを採用したバシャドラパも今後増えることが予想されます。直近開催された複数の海外大会で活躍したクラッシュハンマー採用のドラパルトやNのゾロアークexデッキが話題になったこともあり、エネ破壊も考慮した「エネ破壊に強いドラパルトex」が少しずつ注目されてきています。

アビスアイ環境での注意点は、後述するメガドリュウズexの「マキシマムドリル(330ダメ)」がドラパルトexを一撃で落とす圏内に入っていること。これによって、ドラパルト側もメガドリュウズを意識した立ち回り(ファイヤーなどのメタカードの採用、一撃で倒されないギミックの追加など)が必要になりつつあります。

2. カミツオロチex:草エネ加速+メガニウムの倍化が刺さる

チャンピオンズリーグ 2026 愛知 マスターリーグ TOP4デッキを引用

草エネルギーを場に並べながら高火力で殴り続けるパワーデッキ。理想盤面は「バトル場:カミツオロチex/ベンチ:オーガポンみどりのめんex×2+カミツオロチex×1+メガニウム×1」で、メガニウムの特性によって基本草エネルギーが×2扱いになり、カミツオロチexのダメージが倍化します。

ドラパルトのベンチ分散ダメージに対してHPと回復で耐え、その間に倍化打点を完成させる動きが対ドラパルトで噛み合っています。アビスアイで構築自体が大きく変わったわけではないものの、「ドラパルトを倒すために選ばれている」結果としてTier2に到達したのがこのデッキの注目すべき動きです。

3. メガドリュウズex:1進化×330打点でドラパルトを轢く

ジムバトル優勝デッキから引用

アビスアイ環境で最も「環境を変えに来た」存在がこれ。1進化ポケモンながらワザ「マキシマムドリル」で330ダメージを叩き出せるため、進化が早く・打点も最大級という極めて理不尽な性能をしています。

序盤は「ほりくずす」で相手の進化前ポケモンを倒しつつ、相手のデッキから重要なカードを落として要求値を上げる立ち回り。中盤以降はマキシマムドリルでドラパルトexを一撃落としする動きが基本パターンになります。

採用カードの軸は メガドリュウズexメタングメタグロスプレシャスキャリーロケット団のラムダロケット団のレシーバー4枚ずつ/メガエアームドex(サブアタッカー)など。展開速度・エネ加速・大ダメージの3拍子が揃った構築で、対ドラパルトの本命候補と見られています。

4. ダークベル採用ゾロアーク:環境屈指の汎用グッズが革命を起こす

ジムバトル優勝デッキから引用

アビスアイで登場したグッズ「ダークベル」は、「お互いのバトルポケモン(悪ポケモンを除く)をそれぞれこんらんにする」という効果。悪ポケモン側はノーリスクで相手のみをこんらんに陥れられるため、悪タイプデッキ全般の評価を底上げしました。

特にゾロアークデッキは、ダークベルでこんらん状態を継続的に押し付けることで、相手のテンポを破壊しながら自分の動きを通す戦術が強烈。Tier1勢ほどの入賞数はまだ出ていませんが、「ハマったら全試合通る」タイプの構築としてSNSでも話題沸騰中です。

5. メガダークライex:ロマンか実戦か、評価が割れる新フィニッシャー

ジムバトル優勝デッキから引用

注目度No.1のパッケージポケモン・メガダークライexは、ワザ「アビスアイ」で相手のポケモンが特殊状態なら問答無用できぜつという超強力効果を持ちます。同パックのダークベルでこんらんにしてからアビスアイで仕留めるコンボが本筋。

ただし、評価は完全に割れています。

肯定派の意見:「特殊状態にしてしまえばHP無視で倒せるので、HP330以上のメガシンカexにも対応できる唯一無二のフィニッシャー」。

懐疑派の意見:「ダークベルを引き込まないと成立しない3エネ要求のワザは、安定性に疑問。賭けの要素が強い」。

実際のシティリーグでの入賞数はまだ伸びておらず、Tier1の壁を破るかは「ダークベルへのアクセスをどこまで安定させられるか」「その他の手段(ボルケニオンexなど)で状態異常を安定して発動できるか」次第というのが現状の見立てです。


アビスアイ環境の総合評価

カードプール全体に対する影響度で言えば、アビスアイは「Tier1の構図を完全には壊さなかったが、Tier2の顔ぶれを一気に塗り替えた拡張」と評価できます。

  • ドラパルトexの強さは変わらず、ベース構築もほぼそのまま。
  • 一方で、メガドリュウズexダークベル軸ゾロアーク/メガダークライexカミツオロチexの台頭で、「ドラパルトを倒す側」の選択肢が一気に増えた
  • グッズ「ダークベル」は今後の悪タイプ全般の評価を底上げする可能性があり、PJCS2026以降の環境にも長期的な影響を残しそう。

ニンジャスピナー期の「ドラパルト+αのメタゲーム」から、アビスアイ期は「ドラパルト+複数のαのメタゲーム」へ拡張された、と表現するのが今は一番しっくりきます。


PJCS2026に向けたメタ予想

6月6日〜7日に開催されるポケモンジャパンチャンピオンシップス2026(PJCS2026、公式)に向けて、今の環境からどう動くかを整理しておきます。

握り得は引き続きドラパルトex 入賞数の絶対量が違いすぎるため、「最大母数のデッキを最大限練り込む」戦略は有効。

対抗はメガドリュウズexカミツオロチex いずれもドラパルト相手に明確な勝ち筋があり、PJCSの長丁場でも安定して戦える構築。

伏兵はダークベル採用デッキ全般。 ゾロアークだけでなく、メガダークライex型・ストリンダーバレット・既存悪デッキへの差し込みも要警戒。

ロマン枠としてメガダークライex単騎構築。 当日のメタ次第では一気に化ける可能性あり。

予想シェアとしては、上位卓に ドラパルトex 40%/カミツオロチex 15%/メガドリュウズex 10%/タケルライコex・オリーヴァex・メガルカリオex 各5〜8%/その他20%前後 といったレンジを見込んでおくと、当日の展開を冷静に追えるはずです。


まとめ

アビスアイ環境1週間目の結論は、「ドラパルト一強は崩れていない。ただしドラパルトの背中に追いついた追走集団が一気に増えた」

PJCS2026前のこの1週間で、メガドリュウズexカミツオロチexダークベル採用ゾロアークがどこまで完成度を上げられるかが、本戦のメタ分布を大きく左右します。当サイトでも引き続き、シティリーグ優勝デッキの追跡記事と、PJCS2026の本戦速報・結果まとめを準備しています。次の更新もぜひチェックしてください。


出典・参考